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ジーン・ワルツ

ジーン・ワルツ

海堂さんの作品って女性がメインになるとちょっと暗くなるというかそんな感じがする。螺鈿とかナイチンゲールとか。
海堂さんの作品だから今までの作品とのリンクがあるんだろうなとは思ってたけどこんなふうに繋がってるとは…。最初からあの人とどう繋がってるのか気になってはいたけど途中までは予想してなかったなあ。
この作品は現在の医療に対する問題提起な部分もあるとは思います。最近ニュースでもよく取り上げられてる産婦人科医がどんどんやめていってるとか産めない環境になっていっているとか、そういった事とかなり近い位置の話なので興味深く読める。理恵がやった事は喜ぶ人もいるだろうけどぞっとするなあ。倫理的な問題として考えるならどうなんだろうか…。作品としては全然ありだし納得もできるしいろいろと考えさせられるけど、読後はすっきりとは言えない作品ではある、と思う。