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夏の名残りの薔薇

夏の名残りの薔薇

数々の奇妙な事件。それは本当に起こったことなのか、起こらなかったことなのか。誰の記憶が確かなのか。謎に包まれたストーリーは章が変わるにつれて徐々に不思議な空間の真実かと思われる記述も出てくるんだけれど、最後までその全貌が明らかにはならない部分に人間の記憶の曖昧さなんてものが隠されている気がする。仏映画「去年マリエンバードで」が引用されているけれど見たことがないので正直その辺りの部分は作者の意図を理解できないと思う。一度見た後再読するといいかもしれない。